自立活動とは

<自立活動の目標>

個々の児童又は生徒が自立を目指し,障害による学習上又は生活上の困難を主体的に改善・克服し,自立し社会参加するために必要な知識,技能,態度及び習慣を養い,もって心身の調和的発達の基盤を培う。
 
※自立活動は,特別支援学校にのみ位置づけられている教育の領域です。本校の特色は,「時間における指導」(特設して指導を行うこと)を教育課程に位置づけていることです。自立活動の時間は,個々に応じた指導(一人ひとりに指導計画を作成して指導すること)を行っています。また,各教科等の教育活動全般おいても,児童生徒一人ひとりの発達段階,認知面や障害の特性等,教育的ニーズに応じた自立活動の視点に沿った指導(関連した指導)を進めています。
 

<自立活動の時間>

(特設した「時間における指導」)
  • 肢体不自由児(2~4単位時間/週)
  •    
  • 知的障害児(2単位時間/週)
  •    
  • 病弱児(1単位時間/週)
  •    
  • 食事に関する指導(学校給食の時間)
1) 肢体不自由児,知的障害児の自立活動
      一人ひとりの特性等に応じて,4パート(高等部は5パート)に分かれて指導しています。
運動・動作1
学習
日常生活や作業に必要な基本動作を習得し,日常生活に必要な適切な身体の動きを,主体的に習得・改善することをねらいとしています。
運動・動作2
学習
種々の遊びや作業を通して日常生活に必要な諸動作を習得し,社会的自立の基礎を身につけることをねらいとしています。
コミュニケーション
学習
適切なコミュニケーション手段を獲得し,そのコミュニケーション手段を使って積極的に人と通じ合い関わり合うことによって,生活に豊かさや喜びを感じることをねらいとしています。
感  覚  学  習 感覚遊びを通して,身体を楽しく円滑に動かしたり,周囲の状況を把握したりしながら,教師や友達,具体物へ能動的に関わることができることをねらいとしています。
社会への
ステップ学習
(高等部のみ)
就労や授産施設を希望する生徒を対象として,卒業後に社会の一員として自立した生活をするために必要な,基本的な社会のルールや日常生活の知識及び技能を身につけることをねらいとしています。

2) 病弱児の自立活動
   学級・HR担任を中心として,「病気の状態の理解」「生活管理」「心理的な安定」「意欲の上」等を取り上げ,医療機関と連携を図りながら指導を進めています。 
 
3) 食事に関する指導
   給食の時間は主に学級・HR担任が指導しています。また,児童生徒の障害の状態に応じて「食事に関する指導」を自立活動に位置づけています。①自発的な咀嚼・嚥下を促すための食形態の工夫や,②食具や姿勢等の食環境の改善,③直接・間接的な食事動作の指導④過敏性等から生じる偏食についても考慮し,必要に応じて医療関係者や栄養士と連携して取組んでいます。
   一人ひとりの児童生徒が自立をめざし,障害に基づく種々の困難を主体的に改善・克服するために必要な知識,技能,態度及び習慣を養い,心身の調和的発達の基盤を培うことを目的として,障害の状態に応じた適切に定められた自立活動の授業を実施しています。